- オンライン家庭教師の個人契約のメリットとデメリット
- 個人契約のマッチング方法
- 家庭教師センターと個人契約の比較
オンライン家庭教師は新しい時代の教育スタイルで、先生と生徒、双方に大きなメリットがあります。リモートワークや教育のオンライン化が進むにつれて、爆発的に需要が高まってきており、「オンラインレッスンをしたい/受けたい」という方も多いはずです。
そして、オンライン家庭教師を始めようとする場合、選択肢にあがるのが個人契約です。個人契約にすると、家庭教師センターやサービスを利用する場合に比べて、中間マージンが不要になるなどのメリットがありますが、同時に「個人契約の方法」「安全性」が気になってしまうもの。
この記事では、「オンライン家庭教師の個人契約」にフォーカスして、メリットやデメリット、マッチング方法などを解説していきます。
オンライン家庭教師の個人契約で知っておくべきこと
オフライン(従来の訪問型)、オンラインに関わらず、家庭教師の個人契約は昔から存在していた契約方法です。間に家庭教師センターを挟む一般的な契約方法よりも、先生と生徒の双方が経済的メリットを受けられるので、誰しもが一度は考える契約方法になります。
しかし、同時に気になるのが「リスク」です。個人契約は完全な個人同士のやり取りになるので、さまざまなことが大きなトラブルへと繋がりかねません。
まずは、オンライン家庭教師の個人契約の知っておくべきことを解説していきます。
メリットとデメリット
はじめに、オンライン家庭教師の個人契約のメリットとデメリットから解説していきますが、一言でいうと「ハイリスク・ハイリターン」です。
大きなメリットを受けられる代わりに、大きなリスクを受け入れる必要がある契約方法なので、メリットとデメリットを事前にしっかりと把握しておくことが大切です。
メリット
まずはメリットからですが、ここでは以下の3つを取り上げてみました。
- 中間マージンが不要
- 自由にレッスンができる
- 自由に講師を選べる
それぞれ順番に解説していきます。
中間マージンが不要
個人契約の最大のメリットが、中間マージンが不要である点です。オンライン家庭教師だけに限らず、世の中のビジネスは、基本的に「中間マージン」で成り立っています。
したがって、働く側は「中間マージンがなくなれば報酬が増える」と考えますし、利用する側は「中間マージンがなくなればより安く利用できる」と考えるのは、ある意味で当然のこと。だからこそ、オンライン家庭教師の個人契約も一定の需要が存在します。
では、家庭教師業界では、実際にどの程度の中間マージンが発生しているのでしょう?登録センターやサービスごとに異なるので一概にはいえませんが、「基本的には5割」だといわれています。
つまり、生徒側が支払ったお金のうち、半分が登録センターへ、もう半分が講師へ、それぞれ流れていますが、これを「取りすぎ」と考えるのか、「妥当だ」と考えるのかは人それぞれ。
少なくとも、登録センター側は人件費や広告費を捻出し、それに加え利益も出さなければいけないので、仕方のない部分もあります。しかし、半分も取られていると考えると、「少しもったいないな」と先生、生徒の両方が考えてしまうのも無理はありません。
自由にレッスンができる
登録センター経由で授業を行う場合、講師、生徒ともに「登録センターの意向に縛られる」ことがあります。具体的には、
- 使用する教材
- 指導する方法
- 指導時間
このようなものがあげられますが、教育の本質は「ひとりひとりに合った授業を行う」ことなので、あまりに縛られすぎてしまうと授業品質の低下が心配です。
一方で、登録センターを介さない個人契約の場合、縛られるものは何もありません。講師、生徒がともに理想の授業を追求できるので、授業品質が高くなる可能性も大いにあります。
自由に講師を選べる
生徒側は「良い先生に巡り合いたい」と考えるのが普通ですが、登録センターを利用する場合、基本的には紹介される講師の中から選ぶ形になるので、自由に講師を選ぶことがなかなか難しいです。
家庭教師は指導力だけでなく、性別や年齢、人としての相性など、さまざまな要素を比較して選びたいものなので、自由自在に好みの講師と契約できる個人契約の方が良いと考える方もいるかもしれません。
デメリット
続いて、オンライン家庭教師の個人契約に関するデメリットを紹介していきます。詳細は以下の通りです。
- 契約やルール作りが大変
- トラブル対処が難しい
- 融通が効かない
- 登録センターから法的措置を受ける可能性がある
中間マージンを削れるなど、魅力的なメリットが多かったですが、同様に大きなデメリットも存在するので、順番にチェックしていきましょう。
契約やルール作りが大変
オンライン家庭教師の個人契約に関するデメリットのうち、「契約やルール作りが大変」な点は見逃せません。
授業はボランティアではなく、生徒から講師へと賃金を支払う必要があるため、さまざまな点を明文化し、お互いの認識が一致した状態でスタートしなければ必ずトラブルになります。
「授業1回につき〇〇円とだけ決めれば問題ない」と考える方もいるかもしれませんが、実際に業務を始めてみると以下のような問題が生じる可能性があります。
- おやすみする場合、授業の何時間前に連絡をすれば良いか
- 止むを得ない事情で直前におやすみした場合、授業料は発生するのか
- 途中で契約を打ち切りたい場合はどうするか
こういった問題に対し、その場その場で対応していては一貫性がなく、お互いに信頼関係を結べないので、「こんなことは始めてから考えれば良いこと」というわけにはいかないのです。
一方で、登録センターを利用する場合、家庭教師で発生しやすいトラブルを未然に防ぐために、さまざまなルールが規約やマニュアルで決められています。「このルールに従っていればトラブルにはならない」という安心感を得られるのは、やはり大きいです。
トラブル対処が難しい
上記の契約やルール作りが適切に行えず、お互いが主張をぶつけ合うようなトラブルになった場合、収拾がつかなくなる可能性があります。
お金が発生するためどちらも簡単に譲るわけにはいかず、話が平行線のまま時間だけが経過してしまっては、授業どころではありません。場合によっては大ごとになる可能性もあり、安心して利用する点では少し不安が残ります。
一方で、登録センターを利用すれば、間に第三者が入っているため、話が平行線のまま続くことには滅多になりません。注意すべきところがあれば、登録センターから講師、生徒へと直接注意が入りますが、当事者同士でない分だけ冷静に対処できるでしょう。
融通が効かない
個人契約の場合、融通が効かない点は大きなデメリットです。たとえば、講師が長期休みを取る場合、登録センターは別の講師を期間限定で派遣することで、穴を埋めることができます。
しかし、個人契約ではそうはいきません。長期休みを取る場合でも、しっかりと授業を提供できなければその期間に大きな穴ができてしまいます。特に受験生の場合、月単位ではなく週単位の空白ができるだけでも致命的になることもあるため、
- 生徒側:急に穴を開けられたらどうしよう
- 講師側:思うように休めない
このようなプレッシャーの中、授業を行い、受けることになります。
もっとも、「インターネット回線さえあれば場所を選ばず授業ができる」のがオンライン家庭教師の強みなので、帰省や旅行などで自宅を開ける場合でも、「出先で授業する」など、工夫次第で改善できるのも事実です。
したがって、個人契約の場合は特に、「授業ができなくなる」リスクを極力減らせるよう、講師、生徒の双方が注意を払ってください。
登録センターから法的措置を受ける可能性がある
オンライン家庭教師の個人契約を考えている方の中には、登録センターを現在進行形で利用している方もいるかもしれません。お互いに良い信頼関係を結べているからこそ、「個人契約にすればWin-Winの関係性が作れる」と考え個人契約を検討するのはよくある流れです。
しかし、仮に登録センター経由でマッチングし、その後、両者合意のもと個人契約へと移行した場合、それが明るみに出ると間違いなく「賠償金」という形で制裁を受けることになります。
登録センターにとって、自社の努力で積み上げてきた信頼を「マッチング」という形で利用するだけ利用し、自社を離れる形で授業が行われてしまっては死活問題なので、賠償額は高額に設定するもの。
したがって、登録センターでマッチングした後、個人契約へと移行するのは、講師、生徒双方に大きなリスクを生じさせるので絶対にやめましょう。
マッチング方法と相場
オンライン家庭教師の個人契約について、メリットとデメリット以外に事前に知っておくべきこととして「マッチング方法や相場」があげられます。
いざ個人契約をしようと思っても、講師や生徒が見つからなかったら何も始まらないので、どのようなマッチング方法があるのかを知っておくのはとても大切なこと。
- マッチングサイトを利用する
- 知人に頼む
- 大学に仲介してもらう
ここでは、以下の3つの方法を解説していきます。
マッチングサイトを利用する
オンライン家庭教師はインターネットを使った新しい時代の教育方法なので、マッチング方法もインターネット上のマッチングサイトを利用するのが一般的です。
今後、オンライン家庭教師の需要が伸びるのは確実なので、各企業がこぞって個人契約のマッチングサービスを立ち上げています。インターネットで検索をすると、数多くのWebサイトがヒットしますが、共通する特徴をあげると以下の通りです。
- 講師のプロフィールを一覧形式で表示し、その中から選ぶ
- マッチング時にサービス側に紹介料を支払う
- マッチング後にサービス側に料金(授業料)を支払う必要はない
利用する流れはシンプルでわかりやすく、「これなら利用しやすいかも」と考える方もいるかもしれませんが、実際にWebサイトをチェックしてみると、「プロフィールに写真がない」「講師の数が少ない」「Webサイトが更新されていない」などの問題点が確認できます。
インターネットという顔が見えない場所で「ビジネスとしてマッチング」する以上、講師が顔写真を公開するのは当然のことであり、顔を公開するリスクは負って然るべきではないでしょうか?
また、講師の数が少なく、長期間に渡り全く更新されていないWebサイトも少なくありません。検索してすぐに出てくるWebサイトでさえ、数カ月もの間、同じ講師しか表示されていない状態なので、講師、生徒双方の利用者が少ないのでしょう。
こうした状況を考えると、オンライン家庭教師の個人契約は簡単にできるものではないことがわかります。
なお、マッチングサイトに支払う紹介料の相場は「1万円程度」、マッチング後の家庭教師に支払う相場は「時給2,000円以上」が相場です。
知人に頼む
続いて「知人に頼む」という方法ですが、こちらはオフラインの訪問型家庭教師で良くあるマッチング方法です。
しかし、知人を頼って紹介してもらうほとんどのケースで、「近所の評判の良い先生」という形で紹介されるため、近所に住んでいるのにわざわざオンラインで指導する意味はあまり感じられません。
したがって、訪問型家庭教師の場合は知人を頼るのは良いマッチング方法ですが、オンライン家庭教師になると、あまり期待できないマッチング方法だといえます。
大学に仲介してもらう
近所に大学がある場合、大学に紹介料を支払う形で在籍する学生の中から家庭教師を紹介してもらえるケースもありますが、こちらも「知人に頼む」方法と同様に、近所に住んでいることが一つの条件になります。
したがって、オンラインではなく訪問型でおすすめできる方法なので、オンライン家庭教師を利用したい場合は「マッチングサイトを利用する」方法が唯一の有効なマッチング方法です。
- 個人契約は中間マージンが不要で、自由に授業ができる、自由に講師を選べるのがメリット
- トラブル対処が難しく、融通が効かないのがデメリット
- マッチングサイトを利用するのが効果的だが、いくつかの問題点も存在する
オンライン家庭教師は信頼できる家庭教師センターを利用しよう
上述のように、オンライン家庭教師には中間マージンを削減できるなどの大きなデメリットがある反面、トラブル対処が難しい、マッチングしにくいなどのデメリットが存在しています。
また、オンラインで授業を行うという都合上、実際に対面しないため、「信頼関係」を構築するのが難しいという点も気になります。
したがって、オンライン家庭教師の個人契約は、「メリットよりもデメリットの方が上回る」ため、あまりおすすめできません。信頼できる家庭教センターなどのサービスを間に挟ぶべきだといえます。
中間マージンは「安心料」だと考えよう
確かに、講師と生徒の間に家庭教師センターなどの家庭教師サービスを挟んでしまうと、個人契約よりも生徒は高い料金を支払う必要がありますし、講師の賃金は低くなってしまいます。これは明確なデメリットであることに疑いの余地はありません。
しかし、オンライン家庭教師は「会ったこともない人と契約を結ぶ」ことになるため、どうしても「トラブルのリスク」が気がかりです。訪問型家庭教師なら、実際に対面して容易に信頼関係を構築できますし、積極的にコミュニケーションも取れます。
一方で、オンラインの場合、先生と生徒は常日頃、授業を通じてコミュニケーションが取れますが、先生と保護者は「話そうと思わなければ話せない」ため、時間が経つにつれて指導方針や料金など、お互いの認識にズレが生まれる危険性があります。
このように、オンラインは良くも悪くも「淡白なコミュニケーション」になりがちで、特に「講師ー保護者」の関係性の構築は難しいです。
そして、一度トラブルが生じてしまうと、個人契約の場合は個人間でトラブルの解決を図らなければいけませんが、間にサービスを挟んでおけば、定められたサービス内の規約に則ってスムーズにトラブル対応を行えます。
また、もし万が一、お互いに譲れないトラブルが生じたとしても、間にサービスの人間を挟んで対応することになるので、冷静かつ安全に、お互いが納得できる形でトラブルを終わらせやすいです。
ゆえに、面倒なトラブルに悩まされないためにも、「中間マージンは安心料」だと考えておくのが良いかもしれません。
オンライン家庭教師サービス「まなぶてらす」の特徴
いくら中間マージンが安心料だといっても、「お金を取られているからには『安心以外』にも魅力が欲しい」と考える方もいると思います。
そこでこの記事の最後に、このWebサイトを運営しているオンライン家庭教師サービス「まなぶてらす」について、少しだけお話をさせてください。
お客さま、先生の両方を大切に
「まなぶてらす」は授業を受けていただくお客さまと授業を提供する先生の間に入り、先生とお客さまの双方がスムーズにレッスンが受けられるよう日々運営していますが、これは大切なお金をいただいている以上当然のことです。
「まなぶてらす」では、このような「お金をもらっている以上やるべきこと」以外にも、以下のような取り組みをお客さま、先生の双方に行っています(ちなみに、まなぶてらすの中間マージンは一般的な5割よりも低く設定しています)。
- 講師とのマッチングやオンラインレッスンの不安をサポートする「無料ガイダンス」
- 各講師のレッスンをお試しできる「無料体験レッスン」
- レッスン時間外の学習をサポートする「無料のオンライン自習室」
まずお客さまについては、オンラインレッスンの「最初の一歩」を応援するための取り組みとして「ガイダンス」「体験レッスン」を提供しています。また、継続的な学習サポートとして「オンライン自習室」も用意しており、これらを全て「完全無料」で利用できる点が最大の魅力です。
- オンライン未経験でも安心な現役講師による「講師研修」
- 機材トラブルなどに専任講師が即対応する「講師掲示板」
- 全ての先生に安定して働いてもらうための「営業研修」
- 万が一働けなくなっても安心できる「収入補助制度」
- 結婚や出産に備えられる「結婚・出産サポート」
続いて先生への取り組みですが、家庭教師サービスにとって現場で働いていただく先生は、お客さまと同様に大切にすべき存在だと私たちは考えています。したがって、他社よりも「安心して働いてもらう」ための手厚いサポートを提供できるような体制を整えました。
中でも、万が一に備える「収入補助制度」は他社にはない先進的な取り組みです。こちらは入院や被災など、先生が「働きたくても働けない」状況に陥った時に収入を補助する制度で、多くの先生から「安心して働ける」と評価していただいております。
もちろん、事前の積み立てなどは一切不要。「まなぶてらす」で働いていただければ利用できます。
これらの「先生への充実したサポート」について解説した、以下の記事も参考にしてください。
https://www.oshieru.work/manabuterasu-support/
「自由度の高さ」が最大の魅力
また、以上のような取り組み以外にも、お客さまと先生の双方が理想の授業を追求する上で必要な「自由度の高さ」も大切にしています。
使用するテキストや指導方法はもちろん、使用機材やノートアプリまで一切の指定がないので、「縛りなし」で授業に臨めます。「理想の授業をとことん追求したい」というお客さま、先生にピッタリなサービスだといえます。個人契約にも決して負けない「縛りのなさ」ですよ。
このような「レッスンの自由度の高さ」にフォーカスした以下の記事も参考にしてください。
https://www.oshieru.work/manabuterasu-class/
オンライン家庭教師で理想のレッスンを
オンライン家庭教師はこれからどんどん普及していくので、それに伴って「個人契約をしてみたい」という生徒、講師が増えていくことが予想されます。
しかし、オンラインは実際に会ったことのない相手とやり取りをしなければならず、間に何も挟まない形での契約にはさまざまなリスクが伴うのも事実です。
信頼できる家庭教師サービスを利用して、双方が安心した状態で学習を進めていきましょう。