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【例文付き】受験応援メッセージの作り方!受験生の背中を押してあげよう

【例文付き】受験応援メッセージの作り方!受験生の背中を押してあげよう
この記事でわかること
  • 受験生に応援メッセージを送る時に覚えておきたいこと
  • プレッシャーをかけない応援メッセージの作り方
  • 先輩・後輩・友達・生徒・家族からの応援メッセージの例文

毎年やってくる受験シーズンでは、多くの受験生たちが大きなプレッシャーの中、人生の分かれ道となる受験へと臨んでいきます。そんな時、周りの人間は「なんとかして良い結果を得て欲しい」「悔いの無いように受験をやり切って欲しい」という気持ちから、応援メッセージを送りたくなりますよね。

しかし、必死に頑張っている受験生に「どんな言葉を送るべきなのか」は非常に難しいです。「余計にプレッシャーを与えたらどうしよう」などと考えると、何を伝えて良いのかがわからなくなってしまうもの。

そこでこの記事では、毎年受験生を指導している現役の家庭教師が、「頑張る受験生に最適な応援メッセージ」をテーマに徹底的に解説していきます。応援メッセージを送る時の心構えから例文まで、これまでの経験をもとにしているので、参考になる部分は多いはずです。

受験生に応援メッセージを送る時に覚えておきたいこと

正直言って、担当している生徒を受験に送り出す時の何ともいえない感覚は、何度経験しても慣れることはありません。

  • 本当に自分は100%の力で指導ができたのだろうか
  • もっと教えてあげたいことがあったのに
  • あと少し時間があればもっと合格の可能性を高められたのに

このようなことを考えるばかりで、送り出す側も大きな不安を感じるのが受験というものです。しかし、当事者である受験生は、送り出す側の私たちの想像を遥かに超えるものを抱えながら、人生のターニングポイントである受験へと立ち向かっていきます。

そんな時、送り出す側の人間が送る言葉は限られていますが、決して無駄になることはありません。「先生の言葉があったから頑張れた」と受験が終わった時にいわれた時は、冗談抜きで泣きそうになります。

まずは、「受験生に応援メッセージを送る時に覚えておきたいこと」を知って、受験生を気持ちよく送り出すために必要な心構えを理解していきましょう。

「オリジナリティ」はいらない

これまで数え切れないほどの受験生を送り出してきた経験から、「応援メッセージにオリジナリティはいらない」ことがわかりました。

応援メッセージを送る時、ついつい考えてしまうのが「気の利いた言葉を投げかけてあげたい」ということです。確かに、「自分にしか伝えられないこと」を伝えられれば送り出す側は満足できますが、受験生は自分のことで精一杯なので、他人からの言葉にそこまで気持ちを割く余裕がありません。

つまり、応援メッセージが送り出す側の自己満足になってはいけないので、独創性やオリジナリティを演出しようとするのは出来るだけ控えるべきです。

無難な言葉でも背中は押せる

逆にいえば、応援メッセージは「無難な言葉で良い」のです。

  • 応援している
  • 頑張って
  • 絶対大丈夫

このような、「誰でも伝えられる言葉」を伝えられれば、それだけで応援メッセージの役割は果たしています。

「無難な言葉だけだと気持ちが伝わらないのでは?」と考えてしまうのもわかりますが、このような受け取る側に心理的余裕がない時の応援メッセージは「どんな言葉を送るのかではなく、誰が送るのか」こそが最も大切です。

したがって、気の利いた言葉やオリジナリティのある言葉は、受験が無事に終わった後に投げかけることにして、今は無難な言葉選びで、受験生がスムーズに思いを受け取れるような内容にとどめておきましょう。

「プレッシャー」をかけない

受験生は色々なものを抱えながら受験へと臨んでいきますが、中でも「プレッシャー」は受験生の大敵です。なにせ、受験の結果次第で自分の人生が大きく左右されてしまう(と受験生は考えている)ので、

  • もし落ちてしまったらどうしよう
  • 色々な人に応援してもらってるから結果を出さないと
  • 自分の夢のために絶対に合格しなければいけない

このようなプレッシャーと毎日毎日戦いながら、合格の二文字に向けて努力をしてきました。

そんな状況の中、応援メッセージでプレッシャーをかけるような言葉を送ってしまったら、受験生に更なるストレスを与えることになりかねません。

応援メッセージの目的を忘れずに

したがって、応援メッセージを送るに当たっては、「受験生の背中を押す」という目的を絶対に忘れないでください。

「そんなことはわかってる」と多くの方が考えていると思いますが、以下のような言葉を投げかける保護者、指導者を受験シーズンに目にします。

  • 絶対に合格できるように頑張って
  • 夢のためには〇〇へ行くしかないんだぞ
  • 応援してくれてるみんなの期待に応えるんだぞ

おそらく、これらの言葉は「良かれ」と思って投げかけているのだと思いますが、受験生にとっては逆効果でしかありません。

「絶対に合格したい」「夢のために合格したい」「みんなの期待に応えたい」なんてことは受験生が一番感じていることなので、そこをわざわざ刺激する必要はないですよね。

応援メッセージの目的は、あくまで「応援すること」なので、これを忘れずに言葉を選び、背中を押してあげましょう。

「努力を肯定する」ことが何より大切

応援メッセージで最も意識すべきことは、「努力を肯定すること」です。受験生によって、受験への思い入れの強さは異なりますが、「合格に向かって頑張った」という事実はどの受験生にも共通しています。

この頑張りを肯定できるようなメッセージを直前に送ることで、強く背中を叩いて受験生を送り出してあげましょう。

今までの努力を自信に変えさせてあげよう

特に、「受験に強い思い入れ」を持っている受験生に、「努力を肯定する」ようなメッセージは効果的です。

不思議なもので、努力に努力を重ねてきた受験生ほど、受験直前になると強い不安に襲われます。これは、「合格したい」という気持ちが強いほど、「落ちたくない」という気持ちも比例して強くなるので、仕方ない部分ではあるのですが、せっかく頑張ってきたのに、不安や緊張でその努力が台無しになってしまうことほど辛いことはありません。

したがって、以下のようなメッセージを送ってあげられると良いでしょう。

  • あれだけ頑張ったんだから「絶対に」大丈夫
  • 君ほど頑張った人はいない。「120%」合格する
  • 努力は「必ず」報われる。自信を持って受験に臨もう

キーワードは「絶対に」「120%」「必ず」といった強いワードです。これまでの頑張りや努力をプラスに変えるには、「自信を持つ」ことが何よりも大切。

この際、具体的な根拠は要りません。これまでの努力や頑張りを根拠にして、上記のような強いワードを使い、受験生に強い自信を持たせて受験会場へと送り出してあげましょう。

この章のまとめ
  • 応援メッセージは「無難な言葉」が何よりも響く
  • プレッシャーをかけずに背中を押してあげよう
  • 「努力を肯定」できるようなメッセージを送ろう

受験生がもらって嬉しい応援メッセージの例文

応援メッセージのポイントを解説してきましたが、ここからは実際の例文を紹介していきます。わかりやすいように、以下の立場ごとに例文を用意してみました(リンクから各見出しへとジャンプできます)。

自分の立場に合ったはもちろん、他の立場の応援メッセージも参考になる部分は多いはずなので、気になる部分を中心にチェックしていきましょう。

先輩への応援メッセージ

応援メッセージでよくあるのが、「後輩から先輩へと送る」パターンです。

このパターンは上下関係が絡むので、気を遣ってしまうあまり「何を伝えれば良いかわからない」ということになりがち。しかし、先述の通り、応援メッセージは「無難な言葉で良い」ので、あまり悩みすぎるのもよくありません。

また、たとえ後輩からだとしても、応援メッセージをもらって悪い気分になる人間はいないでしょう。自分の「頑張って欲しい」という気持ちを伝えられるよう、思っていることをそのままメッセージに乗せてあげればOKです。

例文1:部活の先輩

〇〇先輩、受験まであと少しですね。
勉強だけでなく、部活など色々なことに全力で取り組む先輩を見ていて、いつも尊敬していました。
そんな先輩なら、受験も絶対大丈夫です!頑張ってください、心から応援しています。

後輩から先輩への応援メッセージとしてよくあるのが、部活の先輩への応援メッセージです。

この場合、「部活での頑張りを受験へとつなげてあげる」ことを意識すると、説得力のある応援メッセージになります。厳密には、部活の頑張りと受験の頑張りは別物ですが、両者をリンクさせることで、受験生本人にとっては「あれだけ頑張ったんだから大丈夫だな」という自信へとつながります。

受験においては、根拠があろうがなかろうが、自信を持つことで良い結果へとつながる可能性が高まるため、上記例文のように部活と絡めて言葉を紡いでみましょう。

例文2:憧れの先輩

〇〇先輩は、いつも自分の憧れでした。受験勉強に真っ直ぐに取り組む背中を見て、自分も来年頑張ろうと思えています。今までの努力を100%発揮して、悔いの残らないような受験にしてください。
きっと桜咲きます!応援しているので頑張ってください!

後輩から「憧れの先輩」へと応援メッセージを送りたいパターンもあると思います。部活の後輩でもなく、自分からの一方通行なメッセージになることが多いため、このパターンもどのような言葉を並べて良いのか、非常に頭を悩ませがちです。

しかし、「憧れられて嫌な気持ちになる人間はいない」ので、そんなに難しく考えなくて大丈夫!「憧れの気持ち」「頑張ってほしい気持ち」を素直に伝えれば、十分魅力的な応援メッセージになってくれるはずです。

後輩への応援メッセージ

続いて、先輩から後輩への応援メッセージの例文を紹介していきます。このパターンは、先ほどの先輩から後輩へのパターンとは異なり、それほど気を遣う必要はありません。

それでも、あまりに無頓着な言葉を送ってしまうと、せっかくの応援メッセージが台無しです。そのバランスが難しいところですが、例文を通して参考にしてください。

例文1:部活などの後輩

〇〇へ、もうすぐ受験だね。実は、部活で一緒の時から、「すごいヤツだな」と注目していました。どんな練習でも手を抜かず、率先して行動する〇〇を見て、見習うべき所を見つけたこともあったりします。
受験は簡単なものではないけど、きっと〇〇なら大丈夫です。あまり緊張せず、リラックスして本番に臨んでください。応援してるぜ!

ここでは「部活」という共通のものを当てはめましたが、部活以外でもなんでもOKです。委員会やクラブチームなど一緒に時間を過ごした中で、「すごいな」と思った点を受験と絡めるメッセージを作ってあげると、後輩は自信を持って受験へと臨めます。

また、「受験は簡単なものではないけど」といった、先輩らしい一面を言葉に乗せることで、「頼りになる」といった安心感を与えられる効果も。

フランクすぎず、真面目すぎず、自分の気持ちを素直に言葉に乗せてあげましょう。

生徒への応援メッセージ

続いて、塾や家庭教師、学校の先生から生徒へと送る応援メッセージを紹介していきます。

筆者も現役の家庭教師なので、毎年経験するものですが、応援メッセージはいつまで経っても慣れることはありません。生徒は人間なので、一人一人個性があります。また、受験に対する背景や思い入れも全く異なるので、考えれば考えるほど「何を伝えれば良いのかわからない」と毎年悩んでしまうもの。もはや風物詩です。

こんな経験を踏まえて、以下に例文をまとめてみました。

例文1:100%の力で頑張ってきた生徒

遂にこの日がやってきましたね。〇〇が頑張る姿をずっと見てきましたが、今まで教えてきた生徒の中でこれほど頑張ってきたのはほんの一握りです。
先生の出す宿題をいつもしっかりやってきて、アドバイスも素直に聞き入れてくれました。もうできることは全てやった!あとは本番で力を出し切るのみです。
これだけやったんだ。だから絶対に大丈夫。自信を持って本番に臨み、いつも通り問題を解いていきましょう。応援しています。

生徒の中でも、一際頑張って努力を重ねてきた生徒には、強い言葉を使って叱咤激励したくなるものです。

そんな時に意識したいのは、「先生がついてるから大丈夫」という安心感を与えること。先述の通り、100%の力を出して頑張ってきた生徒は、例外なく他の生徒よりも緊張し、不安になりがちです。

したがって、「努力をずっと横で見てきた」「これだけやったなら大丈夫」といった言葉を入れて、客観的に見て「合格できる」というお墨付きを与えてあげられると、自信を持ってリラックスした状態で受験へと臨めるはずです。

例文2:志望校のハードルが高い生徒

いよいよ本番が近づいてきましたね。高い目標に向かって常に努力をし続けた姿を見ていて、「先生も頑張らないと」といつも思っていました。
以前は苦手だった数学も、今では見違えるくらい点数が上がってきています。必死に頑張ってきたこれまでの努力を全て出し切れるよう、リラックスして本番に臨んでください。心から応援しています。がんばれ!

志望校のハードルが高く「合格できるかどうかわからない」という状態の中、受験本番に臨む受験生もいます。そんな時、周りの人間ができることは、「これまでの努力を肯定して、本番で力を出し切れるようサポートすること」です。

正直なところ、家庭教師として働いていると「合格できるかどうかわからない」という心境の中、生徒を受験へと送り出すこともあります。指導者として心苦しいですが、このような状況に直面することもあるのが現実です。

そんな時、「絶対合格できるよ!がんばれ!」という耳障りの良い言葉を投げかけることは簡単ですが、おそらく、「合格できるかわからない」という現実は、受験生本人が一番理解していると思うのです。

そんな状態で、「絶対合格できるよ」といわれても、心に響かないのかなと思ったりします。では、どんな言葉を投げかけるべきだろうと考えると、「後悔のないように実力を出し切る」ことができるような言葉が最適だと結論づけました。

ここの部分の考え方は人それぞれですが、「受験生を安心させられて、背中を押せるような言葉は何か」を考えた上で、メッセージを伝えてあげましょう。

例文3:勉強嫌いだった生徒

はじめは上手くいかないことも多かったけど、少しずつ机に向かう時間が増えていきましたね。最近は見違えるように勉強を頑張っている、とお母さんから話を聞いて、先生はとても嬉しかったです。
ラストスパートの成果も模試に表れているので、自信を持って受験に臨みましょう。応援しています、Fight!

勉強が嫌いでなかなか努力ができず、終盤になってようやく勉強を頑張れる「勉強嫌いの生徒」を受験に送り出すこともあります。

「最初から頑張って欲しかった」というのが講師の本音ですが、これは言っても仕方ありません。それよりも、最後の頑張りに目を向けてあげて、本人なりに精一杯努力をした事実を認め、背中を押してあげましょう。

家族への応援メッセージ

続いて、家族への応援メッセージを紹介していきます。

家族は受験生と最も近い距離感の存在なので、想像以上に「何を伝えれば良いのか」に頭を悩ませてしまうものです。

あまり強く伝えすぎてもプレッシャーをかけてしまいますし、かといって他人行儀にするわけにもいきません。また、頑張ってきた姿を間近で見ていたからこそ、中途半端なメッセージは送れませんよね。

以下で、家族からの応援メッセージの例文をチェックしていきましょう。

例文1:頑張ってきた子供へ向けて

「受験生」も、あと少しで終わりです。大変な受験を乗り越えられるか、少し心配していたのが本音だけど、最後まで手を抜かずに頑張っている姿を見て、立派に成長したなと感動しました。
ここまで頑張ったんだから、あとは本番で力を発揮するだけです。お父さんも、お姉ちゃんも、家族一同みんな応援しています。がんばれ、〇〇!

ほとんどのご家庭で、子供の努力を間近で見ているのはお母さんです。「受験を乗り越えられるか」「押しつぶされてしまわないか」といった不安を抱えながら子供をサポートする姿を見て、講師目線でも頭が上がりませんが、それでもやはり、一番大変なのは受験生本人ですよね。

メッセージのポイントは、「親だからこそ実感できる成長」を簡潔に盛り込むことです。勉強時間でも、成績でも、人生に対する考え方でも、何でも構いません。感じたことを率直に言葉にして伝えてあげれば、それが一番の応援メッセージになります。

例文2:勉強が苦手な子供へ向けて

私に似て勉強が苦手な〇〇だから、受験生になってどうなるのか心配でした。でも、最後は自分のやりたいゲームや遊びを我慢して、本番に向けて頑張っていたね。その姿を見ていて、すごく成長を感じられました。
そんな受験も、あと少しで終わります。心置きなく好きなことができるよう、本番で力を出し切ってね。家族みんなで応援しているよ。

勉強が苦手で、思うように頑張れないことも多かった子供に対して、どのような言葉をかけてあげて良いのか迷ってしまうものです。

しかし、受験生本人は、自分なりにできる範囲で頑張ってきたのもまた事実です。

したがって、他のパターンと同様に、「できなかったことよりも、できたことに目を向けてあげる」ことが受験間際は大切なので、頑張った事実を認め、強く背中を押してあげましょう。

まとめ

受験間際にどのようなメッセージを送ってあげるかは、受験生にとっても、周囲の人間にとっても非常に大切なことです。

直前のメッセージで背中を押してあげられれば、本番で実力を発揮できる可能性が高まります。記事で紹介した例文を参考に、頑張ってきた努力を自信に変えられるような言葉を投げかけ、精一杯応援してあげましょう。

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